バレエと呼吸とマスクのお話

阿佐ヶ谷のBALLET STUDIO tutu主宰講師のTAKANOです。

私が尊敬する東洋医学の先生に定期的に身体を診ていただいているのですが

先日こんな事をおっしゃっておりました。

「フィジカルは強いのに

肺が追い付いていないね。軽く酸欠気味な感じ」

それを聞いて

図星でハッ!!!!としました😱

基本的に仕事以外ではマスクをしておりませんでしたが

仕事でも外すようになったのは3月からなので

まだ運動時に外すようになって

1ヶ月程。

身体はまだ「コロナ禍モード」ということなのですね😨

確かにコロナ前は

呼吸を徹底して指導する講師だった

印象が強い方も多いのではないでしょうか?

それがこの3年間で大きく変わってしまったことだと

痛感しました。

どういうことかと説明する前に

まずこんな現状をお伝えします。

以下昨年12月にTwitterでつぶやいていた文章です。

そうなんです。

私もバレエ復帰してからこの1年

定期的にレッスンを受けておりましたら

グランアレグロ(最後の大きなジャンプ)で途中辞退したり

苦しくて仕方なく

最後までマスクに慣れることができませんでした。

しかし不思議なことに

周りの大人からはじめた生徒さんたちは

最後まで問題なく踊りきれております。

tutuの生徒さんたちも

初級クラスやリハクラスのような運動量でも

皆さん最後まで問題ありません。

単純に私の身体が弱いのか?

そんな風に思っておりましたが

プロのバレエ団の練習風景などを見ていると

ほとんど方は

鼻を出して呼吸をしておりましたし(とくにソリスト以上な方)

現役プロの友人や講師の友人に聞いてみても

マスクで体調崩すダンサーたくさんいて大変だったお話や未だに慣れず、苦しい思いをしていると聞いて

私は確信しました。

プロダンサーと大人からはじめた方では

そもそも呼吸量が違った!と言うことです!

ピンと来ない方のためにもう少し!

あくまで数値は例えですが

普段から呼吸が浅く

自分の肺を60パーセントくらいしか活用していなかった方が

マスクをして50パーセントしか使えなくなったとしても

あまり違いを感じないかもしれませんが

(私マスクしててもしてなくても、あまり変わらないんだよね〜(という方はこちらに該当))

普段90パーセント肺をフル活用して踊っていた方が

マスクで50パーセントに制限されしまうと

あまりにも違いが大きすぎて

苦しくてしんどい!!

となるわけです。

これはとても恐ろしいことだと思いました。

バレエでは

呼吸はテクニックのうちの一つです。

時に胸式、時に腹式

時に深呼吸、時に短く素早く

動きによって、音楽によって 

タイミングも様々でコントロールする必要があります

それにより自己能力を最大限に発揮することができます。

この話をずっと考えながら

公園で深呼吸

胸式なら肺が膨らむほどの呼吸

腹式ならお腹が膨らむほどの呼吸

酸素で満たされる感覚。

その酸素が身体中を巡り

頭がスッキリ活動し

足先、指先まで巡りが良く

まるで若返っていくような感覚。

まさに呼吸は生きるということ。

肺そのものは筋肉ではありませんが

肺を大きく動かしているのはその周りの筋肉です。(横隔膜や肋間筋)

使えば使う程鍛えることができますが

使わなければ使わないだけ衰えていきます。

良くマスクをして呼吸が制限されている中で運動をしていると

とても鍛えられている!と勘違いする方が多いですが

浅い呼吸は

肺の一部にしか酸素が届かず

血液中の酸素が不足し

脳にまで影響を及ぼします。

(普通の筋肉細胞を1とすると、脳の神経細胞はその20倍の酸素を摂取しなければならないとのこと)

しかししっかりと全身に酸素が行き渡ることによって

ホルモンや免疫の働きを正常化し(疲れにくい)

心身共に健康でいられることに大きく関わってまいります。

試しに先日の初級クラスの生徒さんたちに(たまたま全員ノーマスクだったので)

呼吸の指導を徹底して復活指導させていただいたところ

めちゃくちゃ良かったんですよ。

動きは最高だし、個性は光るし 

テクニックも跳躍力も上がるし

無駄な力は抜けるし

あと皆物凄い笑顔でしたね。笑

でも口々に

ぜんっぜん!呼吸忘れてたことに気付きました!

思った以上に最初吸えなくてびっくりしました!

と言われていたことと

ここ最近のレッスンで1番楽しかったです!

なんて言っていただけたり

いや〜〜

影響が大き過ぎる!!

なのでやはり呼吸をたっぷり指導する指導に戻していきたい考えですし

これから暑くなるため熱中症のリスクも高まってまいりますので 

立場的には

なるべく安全のためにも脱マスクを推奨して

呼吸そのものを鍛えていきたい考えですが

やはり考え方は人それぞれですし

強制ではないので

それでもやはりコロナの方が怖い方は

もちろんご自由にマスクをご着用いただきたいのですが🙇‍♀️

運動時に自分の吐いたマスクの中の二酸化炭素を再び吸い込み続けることは

どう考えてもやはり酸欠による身体への負担が大きいので

  • 頭痛・耳鳴り
  • めまい・立ちくらみ
  • 寝つきの悪さ・寝起きのだるさ
  • 日中の眠気
  • 集中力・記憶力等の低下
  • 肌荒れ・代謝の低下

リスク回避のためにも

ご自身の健康のためにも

酸素を取り込む鼻だけでも出していただくことをオススメします。

外された方は

最初は少しずつでいいので

呼吸の恩恵を得られるように一緒に慣らして

そして鍛えていければ嬉しいです!

いかがでしたか?

あまりこういう話は触れない方が良い世の中かもしれませんが

とても大切なお話だと思いお話させていただきましたよ!

是非一度考えてみていただけたら幸いです。

(今呼吸止めてなかったですか?🫢)

P.S

生徒さんたち見てたら

私もまだまだ変われる気がしてきました🙌🏻

皆いつもありがとうです!!

TAKANO